はじめに
こんにちは!医学生でフォトグラファーの"ikora"です。
実は先日、3年ほど使っていた愛用レンズSIGMA35mm ART(SIGMA35mm F1.4)を売却したので供養とともにその思い出話をつらつらと語ろうかと思います。
ちなみ、ここで掲載する写真はすべてSIGMA35mm Artで撮影した写真です。
マイスタンダード
以前からこのブログで話してますが、僕の主力レンズは
- SEL85F14GM(85mm F1.4)
- SIGMA35mm ART(35mm F1.4)
- SEL1635Z(16-35mm F4)
- SIGMA45mm contemporary(45mm F2.8)
になってます。
私は、所謂標準レンズ(焦点距離50mm)を持っていません。
個人的には35mmで撮影することが一番多く、次いで85mmの出番が多いです。
最近では、85mm Gmasterの記事を書いたところです。(下記詳細)
SONYの神レンズ
マイベスト85mm
(SEL85F14GM)
ポートレートとは
僕にとってポートレートとは被写体との距離感なのです。
自分が手を伸ばしても届かない存在なのが、被写体だと持っています。
もっと言えば、僕が35mmという絶妙な距離を愛するのには、性癖と自分史があると思っています。
性癖と言うほど大袈裟なものではないのですが、僕はパーソナルスペースが人より広いと思ってます。
同性でも肩を組まれるのが苦手だし、ましてや異性にゼロ距離に踏み込まれるなんて以ての外です。
たぶんそういう性格的な部分が、35mmという少し離れた、でも撮るには近づかなければいけない絶妙な距離感を愛する所以かと勝手に思っています。
ポートレートと言えば、皆、バカの一つ覚えみたいに50mm,85mm,もしくは望遠ズームレンズを使うのですが、僕はハッキリ言ってそういうのは大嫌いです。
焦点距離などは人それぞれ好みだとは思いますが、僕自身は嫌いなのです。
特に50mm。目で見えるからという非科学的根拠のもとで、皆納得している標準(スタンダード)
自分自身が昔から逆張りが好きだったのもあって、50mmは好みません。
(実はフィルム写真ではメインの画角なんですけど笑)
もっと踏み込んで、意地悪なことを言いましょう。
70200や、50mmで撮れる写真って誰でも撮れるんですよね。
簡単なんです。プロが撮ろうが、素人が撮ろうが、パット見は分からない。
ズームレンズや50mmって主題がわかりやすくって、誰でも同じようにいい感じに撮れるんです。
それはそれでいいですけど、そういう人たちの写真ってだいたい似たりよったりなんですよね・・。
逆に自分の写真にマンネリを抱えている人たちにこそ、35mmを手にとって欲しい。
ありふれたような画角なのに、とってもムズカシイ。
でも楽しいんです!!
僕は仕事では85mmと35mmを併用します。
85mmで一通り間違いない写真を撮った後、35mmでチャレンジを仕掛けます。
特にポートレート。
可愛い女の子を、可愛く撮るだけなら、70200や85で十分ですよ
でもただ可愛く撮るなら誰でもできますよ。本当に。
ちょっと写真をかじれば分かるようになります。
写真を真面目に2,3年かじったことある人なら多分共感してくれると思います。
なにも被写体だけ写すのが、写真じゃないんです。
貴方の感じたその場の雰囲気を伝えるのも、写真の一つだと思います。
そういう意味では、ポートレートに35mmを使うのはかなり有効ではないでしょうか。
35mm魔性の魅力
僕がそもそも注意散漫系(部屋を出入りする人とかすぐ見てしまう)のタイプだからか、35mmは自分の見てる”意識”とかなり近い気がします。
この写真はSIGMA35mm Artを買って初めて実戦投入した写真です。
50mmではこの雰囲気は先ず撮れないでしょう。
本人とそれを見守る人々が形作る、一種異様な緊張感を感じ取れるはずです。
これは久しぶりに会心の出来だと思った写真の一つです。
35mmという絶妙な距離感と、絶妙なボケ感が夕刻の雰囲気を感じさせます。
35mmのもう一つ、特徴的なところに日の丸構図がハマりやすいというのがあります。
多くの教科書で日の丸構図は初心者くさいから避けるべきとありますが、それは写真が下手な人、もしくは35mmを扱いきれてない人の理論です。
被写体の画面占有率が低いので、背景がより実体を持ちます。
そのために、35mmでは日の丸構図が非常にバランスの良い、それでいてインパクトのある写真になります。
目で見えること
望遠レンズでバーっと圧縮効果をかけた写真は、確かに肉眼で見慣れないので人の目を惹きます。
でもそれはハッキリ言って、レンズに撮らされているだけです。
例えば、ライブ画像。
望遠レンズで演者の顔や手元がドアップになってる写真は確かにいいと思います。
でも実際あなたが目で見てるライブって、そんなに望遠鏡で覗いたような景色でしょうか?
スパイク・スピーゲルの名言「目に頼り過ぎなんだよ。カメレオンじゃねぇんだ、あちこち見えねえのさ!!」というのがありますが、これと同じように「カメラに頼りすぎ」なのかもしれません。
むしろカメラを持たない普段の生活において、目とそして五感で感じることのほうが写真を撮る上で大切なのかもしれません。
グッバイマイ35mm
それで、ここまで熱く語っていた35mmですが売りました。
え、ここまでの情熱返してや。
てなわけで、買いました。
SEL35F14GMもとい35mm Gマスター。
SEL35F14GM
デジタル一眼カメラα
ソニー
ずっとずっと、出るのを待っていたSONYの35mmGM。
買いました。そう遠くない未来にレビューします。
個人的にSimga35mm artの画質も大好きで、ほとんど文句はないのですが、あるとしたら
- ちょっとデカイ。
- ミラーレス専用設計じゃない
- 絞りリングがない←めちゃ重要
な感じです。正直絞りリングだけ欲しくってSIGMA35mm F1.2と散々悩んだのですが、デカさもあり待ちました。
個人的にはSIGMA35mmF1.4までならいいけど、それ以上デカイと機動性落ちるのが踏みとどまった理由です。
今だとコンパクトなF2や純正のF1.8など、SONY Eマウントの35mmのラインナップはホント充実してきました!
そしてここへ来て、ソニーツァイス35mmの大幅値下げもありましたからね・・。
というわけで、これからも僕は35mmで撮り続けたいと思います。
GMという最強レンズを手に入れたので、これからは85mm, 35mmともにGMというツヨツヨ布陣でがんばります。
おわりに
正直、カメラ続けるなら是非手にしてほしい35mmレンズでした。
絞りリングというほぼ一点だけでGMに乗り換えましたが、それでもSIGMAのレンズは最高です。
本当はSIGMA35mmF1.2を狙っていたのですが、出た当初は高すぎて買えず、代わりに同時に発表された軽いレンズSIGMA45mm contemporaryを購入しました。
これについては下記の記事に書いてます。
SONYカメラと軽いレンズ~SIGMA45mm Contemporary〜
では、ばいちゃ。
みなさんも素晴らしい35mmライフを送ってください!!